現在(2020/01/07〜10)ラスベガスで開催中のCES 2020に来ています。みなさんおなじみArduinoのブースレポートです。
今回の目玉は2つ、Arduino ProブランドとArduino Portenta H7基板の発表です。
Arduino Pro
Proと名がついて何がProなのかというのが最初の疑問でした。Arduinoと言えば電子工作や学習向けのブランドという印象が強いのですが、そのArduinoをプロフェッショナルなIoT分野でも使ってもらおう、と作られたブランドだということです。
具体的には、Arduino Pro IoT CloudとArduino Pro IDEが提供されることが発表されています。
Arduino Pro IoT Cloud
Arduino Pro IoT CloudはすでにArduino IoT Cloudとして公開されているもので、Arduinoからのデータをセキュアに蓄積、ビジュアライズすることができます。無償プラン以外に有償プランも提供され、台数の増加とArduino以外のデバイスからのデータ送信が可能になります。
Arduino Pro IDE
以前からArduino IDE 2.0と言われていた開発環境です。今のArduino IDEを使っている方ならわかると思いますが、Arduino IDEはお世辞にも大規模なプログラムを作るのに向いている作りにはなっていません。Arduino Pro IDEではデバッガを搭載していてブレークポイントを設定したりステップ実行したりできるようになりました。また、PythonとJavaScriptのコードにも対応しています。
Arduino Protenta H7
新しいボード、Arduino Protenta H7はSTマイクロのSTM32H747プロセッサとUSB Type-Cコネクタ、Wi-FiとBluetoothを搭載した高性能マイコンボードです。機械学習の推論などもできるようになりました。USB Type-Cコネクタは電源とUSBの通信だけではなく、DisplayPortにも対応して画像出力もできます。


基板の両端には2.54mmピッチの端子が並んでおり、MKRシリーズと互換性があります。また基板裏面には80ピンの高密度コネクタが2つついており、ここにつながるオプションボードも用意されます。


Wi-FiとBluetoothのチップは村田製作所製なので技適対応もそんなに大変じゃないのではないかと考えています。その辺は販売時期や価格などと一緒にArduino LLCと相談していくことになると思います。また進捗がありましたら随時報告しますので、しばらくお待ちください。