ESP32-WROOM32のNRNDから考える、32と32Dと32Eの違い

ESP32-WROOM32がNRNDになってました。NRNDというのはNot Recommended for New Designsの略で、新規製品にはおすすめしないという意味です。

f:id:ohki_s:20201202131245p:plain https://www.espressif.com/en/products/modules

新規製品には勧めないというだけでまだ製造終了ではないので既存の製品の生産には(まだ)問題ないのですが、今後開発する製品については考える必要があります。また、量産の仕様検討などで使われることを考えると最新の部品を使う必要があります。

後継品としてESP32-WROOM-32Eというのがあります(ESP32-WROOM-32Dというのもありましたが、これもNRNDになりました)。 f:id:ohki_s:20201202134836j:plain

調べたところ、それぞれの特長は

  • 32D
    モジュール上の部品が更新されただけで核になるESP32のチップは同じ、モジュールのピン配置なども同じ製品
  • 32E
    ESP32チップが更新されており、チップのバグが取れている。モジュールで使うことが推奨されていなかったピンが未接続になったため、ピン互換性が完全ではなくなった。未接続になったピン以外は互換。

未接続になったピンはSDカードがつながる6つのピンで、すでに内部でSPI Flashがつながっているため、32の時から外部で何かに使うのが非推奨になっていました。 f:id:ohki_s:20201202135640j:plain Espressifが提供しているSDカードライブラリ github.com でこのピンを使っていないこともあり、この6つのピンを使っている例は見かけられませんでした。

さて、さっきのピン配置図を見てヤバいと思った方はいるでしょうか。ピン配置自体はいいんですが、真ん中のGNDパッドの位置がずれています。このままだと従来の基板やCADのシンボルが使えないので、再度データシートで確認しました。 f:id:ohki_s:20201202140120j:plain

どうやら同じのようで、安心できました。

スイッチサイエンスの製品も、今後の新製品ではESP32-WROOM32Eを搭載するよていです(先日発売したESPr® Developer 32 Type-CはESP32-WROOM32です)。32Eのモジュールは入手済みで現在評価中です。来年になるかもしれませんが発売時はまたお知らせしますのでお楽しみにー。